わたしの推し事

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地雷系男子の苦悩(韓国ミュージカル ウェルテル)

2020年12月5、6日、韓国で公演していたミュージカル、ウェルテルの配信公演がありました。

わたしはうちのWi-Fi環境が悪く、昼間しか動画をスムーズに見ることができないため、6日の13時の回を見ることにしました。

 

 

元々韓国でやると決まったときから、行けるのなら行きたいと思っていた公演だったので、オンラインでやってくれるのは本当にありがたく楽しみにしていました。

でも13時までに会場に行ってっていう手間がなくていいと思う反面、家なので緊張感がなくて集中できないところもあり、早く現場に行けるようになるといいなーと、さらに強く思いました。

 内容は有名なオペラを現代版にしたもので、ロッテに片思いをしたウェルテルがどんどん拗らせていき、最後はこの世を去る決断をします。

 今回20周年公演だったということで、長く続いている作品ですね。

 

鑑賞後の感想になります。ネタバレも含むので、ストーリーを知りたくないという方は、読まないほうがいいと思われます。

 

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ロッテが婚約者であるアルベルトがいながらも、ウェルテルを故意に誘惑したとか言うわけでもなく、ひたすらにウェルテルが勝手に恋に落ち、盛り上がり、勝手に落ち込み苦しみ、そして勝手に去っていく話です。

ロッテは初めからアルベルトにウェルテルとの話を手紙に書くくらい、友達としか思っていなかったし、アルベルトが嫉妬してウェルテルに意地悪するわけでもなく、ただ冷静で理性的にウェルテルに接していました。ただウェルテルが地雷系男子だっただけです。

アルベルトはとても真っ当な人でした。カインズをかばうウェルテルと対立する場面もあるが、アルベルトは常に正しかった。ウェルテルはカインズに自分を重ねているだけだと、正論を突き付けてくるくらいに真っ当な人であったのです。

でもちょっとあれな地雷系男子に正論を突き付けて、それが後にいい結果になるとは思えないので、そこを考慮できなかったことはアルベルトが真っ当すぎるということが、欠点となった場面でもありますね。

ブチギレる場面もありましたが、奥さんのことを愛していると拳銃片手に暴れられたら、そりゃブチギレもするし、もう来ないでとも言うでしょうよ。怖いもん。

ロッテも一貫していました。お願いだから度を超えたことをしないで。冷静になって。多少のことは目をつぶるからただ友達の関係でいてよと。残酷かもしれないが、ウェルテルはロッテの気持ちを揺さぶることはできたかもしれないが、変えることはできなかったのです。

最後、銃を貸してくれと言われて貸しちゃったところは、唯一のロッテとアルベルトの落ち度ではあるかなと。アルベルトは分かっていたのかもしれない。ウェルテルがそういう選択をすると言うことを。それでも自分の大切な人が悩み苦しみ、憔悴していく姿を見るくらいなら、消えてくれないかな。とちょっとは思ったのかもしれない。わたしなら思うよ。わけのわからないことをするやつが近くにいたら怖いもん。

あらすじにはロッテとウェルテルの崇高な愛の話と書かれていましたが、実際は地雷系男子の身勝手な恋に破滅していく話でした。

 

そんなツッコミどころ満載なミュージカル、ウェルテルでしたが、われらがSUPER JUNIORのマンネ、キュヒョンさんがウェルテル役をやっているということで今回観ました。わたしはキュヒョンさんのお声が大好きなので、いままでやったミュージカルはほぼすべて観に行ったんじゃないかなと思います。一番好きなのは三銃士、それからあの日々も好きでした。 

今回のウェルテルは5年前にも出演していた作品で、兵役を終えてからは笑う男に続く2作目のミュージカルです。キュヒョンさんのお声はやはりミュージカル向きである。バラードもよいが、舞台で聞くとさらに素晴らしい。特に悲しみや苦しみを歌う場面で生きる声だと思います。

 

まだまだ現地に行くことができず、現場にも行けない状況ではありますが、こういうオンラインでの配信公演が増えてくれると、韓国ミュージカルファンとしてはうれしいです。